アセスメント作成は、看護師が看護方針を検討するうえで最も必要な項目となります。このアセスメントしっかりしていなければ、治療方針の策定はもちろんのこと、問題解決に向けた計画を立てることができません。
単純に「患者の様子を踏まえ看護計画を立てる」ことをアセスメントとは言いません。患者の状態を包括的にみて、看護計画や治療方針を立てるための看護師の評価がアセスメントであることをしっかりと認識しましょう。アセスメントを行うために「SOAP(ソープ)」という分析方法が用いられます。これは看護記録の書き方でも何度となく教えられた言葉ではないでしょうか。
Subject(主観的情報):患者の主訴や病歴、自覚症状などを記述
Object(客観的情報):医療的観点から診察や検査を行い得られた情報などを記述
Assessment(アセスメント):上記2つの情報をもとに、分析や評価を行い、看護師としての意見や印象を記述
Plan(計画):上記3つの情報をもとに画定した治療方針や看護方針を記述
アセスメントをまとめるために、看護理論を参考にするのがセオリーです。しかし、なかなか看護理論が記された書籍を読み返すこともむずかしいでしょう。ポイントとして押さえておきたいのが「状況」「原因」「リスク予測」です。患者の現在の状況を見て、なぜそうなったのか原因を探ります。原因や状況からみて、患者に起こりうるリスクを予測し、看護計画に落とし込むといった筋道を立てて考えていくとよいでしょう。